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■ | 大統領選挙と為替・株価 |
まぐまぐより 最近電話番号と顧客名が表 示される電話機に変わり、男 性職員も自分の担当してい る顧客からの電話に直接出 るようになりました。 しかしなかなか以前からの 癖は抜けないようで、誰も が受話器を取って開口一番、 「はい、お電話かわりまし た!」 と言ってのけます。 毎回笑いをかみころすの に苦労します。 |
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今回は、大統領選挙が為替・株価に与える影響についてです。 まず為替ですが、「大統領選挙の年はドル高」といわれるとおり、 円安・ドル高になることが多いです。 1988年以降の4回の選挙で見ると、92年をのぞいて、選挙から2 ヶ月後にはドルは5円程度高くなっています。92年はほぼ横ばい です。 2004年については、ドルのセンチメントは非常に弱くなっていま す。貿易赤字が巨額で、原油が高く、減税などの政策余力をほ ぼ使い果たしたと考えられています。またブッシュ大統領は過 去に露骨なドル安政策を採用した経緯もあります。 ジンクス的にはドル高、ファンダメンタルズでいえばドル安。 どちらに転がるか、今の僕には判断がつきません。明確なサイン が出るまでは待つのも一法かと思います。 ま、個人的には、ドルを買うだけの価値はあるかな、とも思いま すが(あくまで確率論的に)。 次に株式ですが、選挙が株式相場に与える影響は複雑ですね。 短期と中期に分ける必要があると思います。 短期的には、3パターンが考えられると思います。 1 無反応型は、選挙なんかカンケーねえよ、というスタンスで すが、アメリカ大統領選挙となるとそれはなかなかありえません ね。 2 サプライズ型は、「まさか」が起こる場合です。 3 材料出尽くし型は、相場が「疲れた」場合です。 2,3の場合、選挙の結果判明を境にトレンドが逆に変化すること になります。 では、今回は? ダウ平均のチャートを見ると、選挙前の10月25日を境に上昇に転 じ、その勢いが選挙後も継続しています。というか、選挙結果がト レンドに弾みをつけた感じで、「これからだ型」とでも名づけましょ うか(どっかの保険商品みたいですね)。 この値動きについては、理論的に水準訂正の動きだという見方も あります。 ブッシュとケリーの勝利確率が55:45として、ブッシュ大統領再選 でダウ10,500ドルに上昇、ケリー候補勝利で9,500ドルに下落す る事が予想されていたとすると、理論的には選挙直前のダウは 10,050ドルで取引されていなければなりません。 その計算方法は、ちょっと難しいかもしれませんが、 (10,500-9,500)×(55/100)+9,500=10,050 となります。 10,500-(10,500-9,500)×(45/100)=10,050 という計算方法でもいいです。 そして選挙によってブッシュ大統領が再選されましたので、ダウ 平均は10050円から10500円へ速やかに水準訂正されるわけで す。「重石が取れた」というわけです。 では、水準訂正が終わった後はどうなるでしょうか? これは短 期ではなく中期的な問題になります。 大統領選挙で現職が再選された場合の選挙翌年の株価変化 率は、平均的には、+7.5%とプラスです。 このことを強調して、大統領選挙後の株価は高いとおっしゃる専 門家もいます。 僕はその専門家の文章を読んだとき、びっくらこきました。そりゃ、 アメリカの株価は長期で上昇しているのだから、平均がプラスな のは当然でしょう! 世の中、こういう専門家がいるから油断がならないです。 では、大統領が再選された場合の、選挙翌年の株価変化率のデ ータを各大統領ごとに見てみます(1945年以降のS&P500指数)。 トルーマン(1949年) +10.5% アイゼンハワー(1957年) -14.3% ジョンソン(1965年) +9.1% ニクソン(1973年) -17.4% レーガン(1985年) +26.3% クリントン(1997年) +31.0% どうですか? これを見て、大統領選挙後の株価が高いから株を 買うべきだなんて言えますか? 上がる確率は3分の2で下がる確率よりは高いですが、この程度 の確率に賭けるのは、僕は愚かだと思います。しかもマイナスに なったら15%前後の損失を覚悟しなければなりません。 わなに引っかからないように。 |
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