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■ | 駿河屋事件 |
まぐまぐより 朝ごはんの後、おじいちゃ んがすごくムッとした顔で 座っていたので、どう した んですか?と聞いたら、 「近頃の若いもんは、電話 がかかってきても物も言わ ずにながめとる!どうなって るんや」と、娘を見て言った。 …今さらな感 じなんです が、「おじいちゃん、それは メールと言うもので文字が 送られてく るんですよ」と説 明したら、「それじゃ電話の 意味がないだろう!」とさら に怒った。 |
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駿河屋の架空増資事件。 IPOが現代の「表の錬金術」だとすれば、仕手株の架空増資は 「裏の錬金術」であるといえそうです。 駿河屋は業績が低迷して株価が下落、時価総額も10億円を下回 り上場廃止の危機にありました。上場が廃止されれば駿河屋は 信用を失い、倒産は免れないところです。そこで駿河屋は増資を 検討します。 増資先は飯倉ホールディングスという投資会社です。駿河屋に飯 倉HDを紹介したのは新光証券とされます。駿河屋は一株122円、 940万株の第三者割当増資で11億4680万円を「調達」します。 飯倉HDは増資資金を調達するため、大阪のテレクラ経営者とさ れる人物から約7億円の提供を受けました。飯倉HDはその7億 円を担保に、あおぞら銀行から12億円の融資を受け、これを増資 資金に充てました。 これで、あおぞら銀行→飯倉HD→駿河屋という増資資金の流れ ができました。 しかし、わずか3日後、この11億4680万円は駿河屋の口座から霧 のように消えてしまいます。 まず、駿河屋は飯倉HDの無価値な中華料理店を5億円で買い取 ります。また、飯倉HDがテレクラ経営者から借りている借金の返 済を肩代わりして、約6億5000万円を支払いました。 これで、駿河屋に入ったお金は全額消えうせてしまいました。 テレクラ経営者は、駿河屋から6億5000万円、飯倉HDから5000 万円の返済を受け、無事お金を回収しました。 あおぞら銀行も、テレクラ経営者が提供した7億円と飯倉HDが駿 河屋から受け取った5億円による返済とで12億円の融資を回収 し、さらに飯倉HDから280万円の手数料を受け取りました。 飯倉HDには940万株の駿河屋株があります。この株は2年間の 継続保有が約束されていたのですが、100万株が増資直後に紛 失されたとされます。 この時期、駿河屋株は122円から90円に下落します。100万株が 市場で売られたとすると、平均単価を100円として1億円が「仕手 筋」に流れたと考えられます。仕手筋が利用した証券会社は、た ぶんS証券でしょう。 この事件においては、すべての関係者がそれなりの「利益」を得 ていると考えられます。そしてなかでも一番「おいしい」のが、市 場から調達した1億円です。1億円がどこに流れたか、いろいろ想 像が膨らみます。 そして、その1億円は、何も知らない一般投資家をはめ込んで得 られたものなのです。ただ、しょせん仕手株ですから、手を出すの も自業自得といえそうですが…。 |
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